グラム染色って難しいですよね。
感染症の先生や検査技師さんが得意であれば教わることができますが、そうでなければ自分で勉強するのは中々大変だと思います。
今回はグラム染色を勉強するのにおすすめの教科書+Webサイトを紹介します。
グラム染色の教科書おすすめ4冊
感染症診断に役立つグラム染色
グラム染色を極めようと思ったらこれがおすすめです。
菌種ごとの細かい違いや、同一菌での検体や環境による変化など、グラム染色ってこんなに奥が深いんだ、と教えてくれる一冊です。
菌種も幅広く掲載されており、培地についても語られており、アトラスとしても優秀です。
2022年に改訂され、100ページ以上も増えました。
菌種が増えただけでなく、治療経過での変化など臨床で気になる内容もより充実しています。
こんなの載ってないよねー、と思ったことでも書いてあったりして、最近はほぼ毎日お世話になっています。
グラム染色道場
グラム染色の世界では超有名な臨床検査技師の先生のブログを基にした一冊です。
1冊目は喀痰グラム染色についてまとめられており、2冊目は様々な検体が取り上げられています。
体系的な教科書というより、こんなときはこう考える、というエキスパートの考えが非常に勉強になる本です。
最初の一冊、というよりはグラム染色にある程度慣れたところで読むと新たな発見があって面白いです。
読み物としてもおすすめです。
感染症ケースファイル―ここまで活かせるグラム染色・血液培養
感染症の症例をまとめたケーススタディの教科書です。
感染症診療にグラム染色を取り入れるとこんなに役に立つのか、と実感できる一冊です。
グラム染色の技術というより、臨床への応用の仕方を勉強できます。
グラム染色だけでなく、感染症全般に関して臨床的な考え方を勉強できるので、初期研修医の輪読会にもおすすめです。
感染症レジデントマニュアル
研修医向けの感染症マニュアルですが、著者の先生がグラム染色に力を入れているため、随所にグラム染色に関する記載があります。
グラム染色の染色法や検鏡法も記載されており、これからグラム染色をスタートする先生にお勧めです。
身体診察に関する豆知識も載っており、読み物としてもおもしろいです。
グラム染色の勉強に役立つWebサイト
グラム染色道場
http://gram-stain-id.cocolog-nifty.com/
上で紹介した“グラム染色道場”の著者の先生のブログです。
テキストよりもマニアックな症例が多く、そこまでわかるのか!と大変勉強になります。
グラム染色: Gram Stain
大阪市立大学の先生たちのHPです。
きれいな写真で非常に見やすく、簡単な臨床情報のまとめまで載っているお役立ちサイトです。
まとめ
グラム染色の勉強に役立つ教科書・Webサイトを紹介しました。
グラム染色を極めるにはとにかく自分で検鏡するしかないと思います。
感染症に出会ったらグラム染色をして、後で必ず培養結果と照らし合わせる。
この繰り返しが大切です。
臨床情報も併せると菌名まで当てられることもあります。
感染症診療に必須の技術だと思います。是非身に付けましょう。
ご紹介ありがとうございます。楽しく拝見しました。今後とも宜しくお願いします。